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2023 年度 実施状況報告書

河川上流域における支流の土砂供給様式の長期的変化過程の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K13151
研究機関東北大学

研究代表者

高橋 尚志  東北大学, 災害科学国際研究所, 助教 (60848050)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード河成段丘 / テフラ / 支流 / 支流閉塞
研究実績の概要

前年度までに引き続き,関東地方の相模川上流域を中心に,後期更新世の堆積段丘の発達過程や河谷の埋積過程,特に本流の河床上昇に伴う支流の応答性に関して検討を進めた.特に,支流の緩勾配化および堰き止めによって生じたと考えられる,堆積段丘の構成層である葛原層(およびその相当層)について,これまで得られた資料や柱状図などを再度整理し,テフラ分析や古環境復元などを進めた.また,本流性円礫層の埋積速度(河床上昇速度)に関しても年代資料を得て検討を行った.これまでに得られた一連の研究成果の一部は,国内外の学会(日本地球惑星科学連合(JpGU)2023年大会,国際第四紀学連合(INQUA)2023ローマ大会)で発表し,国内のみならず,海外の河川地形学に関する研究者と有益な議論・意見交換を行うことができ,加えて扇状地および河成段丘に関する海外の最新の研究動向についても把握することができた.これらの学会で得られた議論をもとに,相模川を中心にさらに詳細な追加調査を行い,成果を国際誌論文として取りまとめていく予定である.加えて,初年度の新型コロナウイルスの影響等でこれまでに調査が十分に進められていなかった,相模川以外の河川上流域(特に,秋川や片品川など)についても調査を行い,相模川において見出されている本流および支流の段丘発達過程やその相互関係が一般的なものかどうかを広い視点から検討・確認し,最終的な取りまとめに向けて進めていく予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度は,現時点までの成果による学会発表を中心に行い,良いフィードバックを得られたが,現地調査や分析の進捗においてはまだ十分ではない部分もあるため,当初予定していた計画に照らし合わせて,進捗は「やや遅れている」と判断した.

今後の研究の推進方策

今後,相模川での追加の現地調査を実施し,取りまとめに必要な残りのデータを取得する.また,テフラや珪藻分析,年代測定なども追加で進める.他の河川における調査も完了させる予定である.また,適宜国内外の学会で成果発表や情報収集を行い,論文投稿を行う.

次年度使用額が生じた理由

研究の遅れにより現地調査および外注分析で実施できなかったものがあるため,次年度に現地調査を実施した後に分析を実施することを計画している.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 学会・シンポジウム開催 (1件)

  • [学会発表] 相模川支流,道志川流域における支流合流点付近の段丘発達過程と支流の地形特性2023

    • 著者名/発表者名
      高橋尚志
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合2023年大会
  • [学会発表] The changing connectivity between tributaries and mainstem rivers under climatic changes during glacial-interglacial cycles2023

    • 著者名/発表者名
      Takahashi, T. and Sugai, T.
    • 学会等名
      XXI INQUA Congress Roma
    • 国際学会
  • [学会・シンポジウム開催] XXI INQUA Congress2023

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公開日: 2024-12-25  

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