研究課題/領域番号 |
21K13162
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研究機関 | 一般財団法人農政調査委員会 |
研究代表者 |
池田 和子 一般財団法人農政調査委員会, 調査研究部, 専門調査員 (40774443)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | かんきつ栽培 / 担い手 / 愛媛県 |
研究実績の概要 |
1年目の計画は、聞き取り調査対象者の抽出を目的とし、質問紙調査を実施することであった。地区の柑橘農家全戸を対象として、1945年以降1990年代初頭までに農家が自宅受入した外部人材の有無を把握する。同時に、アルバイター事業での雇用歴および自宅受入の有無と、基本情報(フェイス項目)となる作付面積や家族構成などを把握することをめざした。
1年目の前半はJA真穴事業所へのコンタクトを行い、2022年3月に、JAの真穴事業所を通じ200戸に質問紙を配付し、これまでに計46件の回答を得た。回収方法の内訳は、郵送33件、FAX1件、インターネットのフォームによる回答が12件となった。 並行して行う予定であった、過去の柑橘農家組合名簿等資料の入手や、地区のキーパーソンに関する調査は、新型コロナウイルス感染症に伴う現地入りの困難から、次年度以降への持ち越しとなった。 今後の現地調査の可能性について、感染への警戒から東京からの来訪者を忌避する傾向があると予想される。そのため、例えば手紙と電話の併用など、慎重かつ柔軟に対応していく必要がある。 当初は2年目で30件程度の聞き取り調査を行う計画であったが、計画よりも件数は少なくなる可能性が高い。積み残しは翌年度以降に持ち越される。現地入りの可否が進捗を左右することになるが、必ずしもネガティブな見通しだけではない。質問紙調査の過程で、対象者が伝えたい生産や地域への思いを感じることができており、実施可能な対象者から聞き取り調査を進めていく計画である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウイルスをとりまく環境要因のため、現地を訪問することが難しい状況にある。状況に対しある程度の想定はできており、若干の遅れはあったものの、予定どおり1年目で質問紙調査を実施した。 ただし、現地の窓口にあたるアルバイター事業担当者の方へのあいさつや、現地で収集すべき周辺情報の入手や質問紙調査の質的な達成度など、目標に至らない部分がある。その背景は、現地との対面でのコミュニケーションを他の方法に置きかえることの難しさにある。
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今後の研究の推進方策 |
2年目の計画は、質問紙の結果をもとにした聞き取り調査の実施である。 質問紙調査の集計を行い、具体的な調査計画を立案する。地方で、高齢者も少なくないため新型コロナウイルス感染予防の観点から、東京からの来訪者を忌避する傾向があると予想される。そのため、手紙と電話の併用など、慎重かつ柔軟に対応していく必要がある。 件数としては、当初30件程度の聞き取り調査の計画であったが、計画よりも件数は少なくなる可能性が高い。積み残しは翌年度以降に持ち越される。 また、初年度に実施できなかったアルバイター事業担当者訪問を、何とか実現したいと考えている。現地入りの可能性が進捗を左右することになるが、必ずしもネガティブな見通しだけではない。質問紙調査の過程で生産や地域への思いを感じることができており、実施可能な対象者から地道に聞き取り調査を進めていく計画である。
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次年度使用額が生じた理由 |
調査の時期が遅れ、また現地訪問が実施できなかったことから、旅費(調査および成果発表)の支出がなかったためである。2年目は現地調査や成果報告を行う計画である。
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