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2022 年度 実施状況報告書

アフリカにおけるキリスト教信仰覚醒の人類学的研究:南スーダンを事例として

研究課題

研究課題/領域番号 21K13171
研究機関盛岡大学

研究代表者

飛内 悠子  盛岡大学, 文学部, 准教授 (40773411)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワードキリスト教 / 信仰覚醒 / 南スーダン / ウガンダ / クク人
研究実績の概要

2022年4月-7月はこれまでの調査成果を整理し、論文執筆、投稿、査読を経ての再投稿を行った。特に『アフリカ研究』に投稿した研究ノートにおいては、信仰覚醒という現象が、南スーダンなかで教派横断的にみられるものであることを証明し、受理された。これは前身の課題とともに本研究における大きな成果と進展である。また、オンラインアーカイブの資料の渉猟した。8月から9月にかけては北部ウガンダにおける調査を行った。コロナ禍により2年半調査できなかったことを踏まえ、まずは調査地の状況の確認を行い、クク人の一定数が南スーダンへと帰還していること、そしてウガンダに避難していた聖公会カジョ-ケジ教区も南スーダンへと戻っていることを確認した。その一方で、ウガンダで避難生活を送る人もおり、コロナ禍により一時中断したものの中等学校ではスクリプチャー・ユニオンの活動が行われていることも知ることができた。9月に帰国後は調査成果の整理を行い、査読から戻ってきた論文の修正をした。2023年2月から3月には南スーダン、ウガンダでの調査を行い、ウガンダではウガンダにおける信仰、あるいは信仰覚醒という単語の使われ方を確認した。南スーダンではまず首都ジュバでコロナ禍以降のジュバ、そしてカジョ-ケジの状況について確認した。そしてジュバにおけるクク人の拠点教会での調査行った。ここでは信仰が南スーダンのクク人の間でどのような意味を持つのか、あるいは信仰と信頼の違いについて教会関係者とのインタビューにより明らかにすることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

3年ぶりに現地調査を行ったため、調査を行う準備に時間がかかり、当初予定していたウガンダ中央部での調査ができなかった。

今後の研究の推進方策

本研究を基課題とする国際共同研究強化Aにより、2023年4月から2024年3月まで現地調査を行うため、ここでこれまでの遅れを取り戻すつもりである。特に2023年12月からのウガンダにおける調査において、文書館、南部での調査を行い、南スーダン人の信仰覚醒の歴史的経緯を明らかにしたい。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍により繰り越し、2022年度が最終年度となる若手研究Bと本研究は前、後継課題の間柄であり、2022年度は若手研究Bの予算と本研究の予算を合わせて使用したため、当初の予定より少ない執行額となった。次年度使用額は信仰覚醒関係書籍を購入し、物品費として使用予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 第2次スーダン内戦後における南スーダン人のウガンダからの『帰還』について:クク人を事例に2023

    • 著者名/発表者名
      飛内悠子
    • 雑誌名

      アフリカレポート

      巻: 61 ページ: 5-17

    • 査読あり
  • [雑誌論文] アフリカにおけるキリスト教信仰覚醒についての研究序説:南スーダンにおけるインタビューから2022

    • 著者名/発表者名
      飛内悠子
    • 雑誌名

      アフリカ研究

      巻: 102 ページ: 13-18

    • 査読あり
  • [雑誌論文] スーダン共和国における10月25日のクーデタを巡って:アブドゥッラー・ハムドゥークの苦闘2022

    • 著者名/発表者名
      飛内悠子
    • 雑誌名

      中東研究

      巻: 544 ページ: 89-103

  • [学会発表] 宣教師団と植民地政府、そして国境 :英国国教会宣教協会アッパーナイル教区の運営と分割2022

    • 著者名/発表者名
      飛内悠子
    • 学会等名
      日本アフリカ学会第59回学術大会
  • [学会発表] 家の人と客人との間 :南スーダンにおけるクク人の「住む」という行為を巡って2022

    • 著者名/発表者名
      飛内悠子
    • 学会等名
      第56回日本文化人類学会研究大会
  • [図書] ミクロヒストリーから読む越境の動態2023

    • 著者名/発表者名
      王柳蘭・山田孝子編(分担執筆)
    • 総ページ数
      341
    • 出版者
      国際書院

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公開日: 2023-12-25  

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