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2023 年度 実施状況報告書

A Cross-National Study of Conspiracy Theory Beliefs and their Influence on Political Behaviour

研究課題

研究課題/領域番号 21K13236
研究機関早稲田大学

研究代表者

FAHEY ROBERT・ANDREW  早稲田大学, 高等研究所, 講師(任期付) (10844516)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード陰謀論 / 偽情報 / 世論調査 / ソーシャルメディア / SNS / 政治的分極化
研究実績の概要

2023年度は、プロジェクトの研究を2つの側面から継続しました。フィリピンにおける前年度の調査結果の分析に基づき、ブラジルと米国で実施された大規模調査に、陰謀論に関連する質問のバッテリーを提供しました。米国の調査は、2024年まで継続される予定の一連の調査の第一波であり、今年の選挙前に進展する陰謀論的信念を追跡するものです。調査は、フィリピンでのテストに基づく独自のバッテリーを使用しました。このバッテリーは、どの国でも同じ構造を持っていますが、どの国の市民にも等しく関連する内容であることを保証するために、その国特有の詳細を使用しています。このバッテリーの日本向けバージョンも作成されましたが、2023年度には選挙調査で使用する機会はありませんでした。

研究の第二側面は、2023年度初めに国際学会(Midwest Political Science Association/MPSA)で発表されたソーシャルメディア・データ分析に基づき、日本における陰謀論的信念の構造をさらに詳細に調査することでした。特にCOVID-19の流行時に出現した新しい政党や社会運動に焦点を当て、調査データと政治家の演説や発言の分析を組み合わせて、日本における陰謀論レトリックの需要と供給を調査しました。この研究の初期結果は12月に雑誌『中央公論』に掲載され、より詳細な結果は2024年8月にヨーロッパ政治学会(ECPR)の研究大会で発表される予定。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

このプロジェクトの作業はほぼ計画通りに進んでいますが、最終成果の発表と出版が若干遅れています。本プロジェクトの最終的な論文発表と学会発表は、2024年度になる予定です。

さらに、このプロジェクトは、日本の選挙調査に新たな陰謀論項目を含めることで終了することが期待されていました。これらの項目は使用可能ですが、次の日本の総選挙の時期はまだわからないため、今のところ、2024年に米国で行われる選挙人調査で使用され、日本の調査は将来の予定です。

今後の研究の推進方策

AY2024では、プロジェクトの残りの予算は主に研究成果の出版と発表に使われる予定です。これには、国際ジャーナルへの論文掲載3本、主要国際学会での発表1本が予定されています。さらに、機会があれば他の国際世論調査にも本プロジェクトで開発された陰謀論に関する質問を追加し、この新しいデータの分析を年間を通して継続します。

次年度使用額が生じた理由

この研究に基づく論文の出版が遅れているため、残りの予算は2024年度に本プロジェクトのデータと分析を用いた3本の論文の準備と出版費用に充てられます。また、8月にヨーロッパで開催される国際学会で成果を発表する予定。最後に、このプロジェクトで収集したデータのアーカイブと保存にかかる費用もあります。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 世論調査に見る日本人の陰謀論支持2023

    • 著者名/発表者名
      ファーヒ・ロバート
    • 雑誌名

      中央公論

      巻: 127 ページ: 62-69

  • [学会発表] Structure and Identity in an Online Conspiracy Theory Community: Real-time conspiracy narrative formation in Japan following the assassination of Abe Shinzo2024

    • 著者名/発表者名
      Robert A. Fahey
    • 学会等名
      アメリカ中西部政治学会 (MPSA) Annual Meeting
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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