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本研究は、2001年以降の医療政策の形成・決定過程について、1990年代以前までと比較し、特に組織内部における行政資源の管理に着目しながら、その特徴を明らかにすることを目的とする。定性・定量の両面からアプローチすることで政策過程を立体的に理解・説明し、今後の政策形成の改善・向上に何らかの具体的な示唆を得ることを目指す。2021年度は、①実態把握に必要なデータの収集、②既存理論のレビューを中心に行った。2022年度は、①継続的なデータの収集、②既存理論のレビューの実施に加えて、③1950年代から1990年代までの医療保険制度改革の政策過程に関する研究をまとめ、単著『戦後日本の医療保険制度改革:改革論議の記録・継承・消失』(有斐閣)として出版した。2023年度は、①継続的なデータの収集、②既存理論のレビューを実施しながら、分析手法に関する計画の具体化を進めた。2024年度は、①継続的なデータの収集、②既存理論のレビューの実施を行った。また、③薬価制度改革の政策過程分析に関するインタビュー調査、④医療保険制度改革の実現にむけた政策起業家の活動に関するインタビュー調査を実施した。これに加えて、これまでの医療政策と政治に関する研究成果をふまえて、⑤共著で医療政策学に関する教科書執筆のプロジェクトに参画し、(1)医療政策をめぐる政治過程に関する章と、(2)医療政策をとりまく主要官庁や利益団体のパワーバランスの実態に関する章を執筆した。
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