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2022 年度 実施状況報告書

メタ分析における出版バイアスの頑強な補正方法の開発--情報伝達モデルに基づいて

研究課題

研究課題/領域番号 21K13270
研究機関横浜国立大学

研究代表者

古川 知志雄  横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 准教授 (30897541)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードメタ分析 / コミュニケーション・モデル
研究実績の概要

今年度は、メタ分析について以下の二点の研究を実施した。
(1) 研究計画書にも書かれているコミュニケーション・モデルおよびバイアス補正方法について、査読で得たコメントをもとに論文を書き直している。また、修士学生のサポートを得つつ、バイアス補正方法について、改善方法を模索している。具体的には、もともとの論文では、バイアス補正方法として、複数ある推定値の中央値のみを考慮する手法を提唱していた。これに対して、複数ある推定値から用いる推定値をランダムに選び、それらについて統合した上で、その混合分布を検討する手法を考えている。この手法によって、真の分散を過小評価することなく、より保守的な推論をできると考えている。

(2) 京都大学にて2022年10月7-8日に開催されたメタ分析国際学会MAER-Net Colloquiumにて、真の効果の分布に関する仮定を検証する手法についての研究報告を行った。また、学部生の研究アシスタントのサポートを得つつ、この手法を複数のメタ分析データセットに適用している。主要な応用対象のデータセットでは、主に論じたい結論を得ることができた。ただ、上記の仮定を適切に検証するためには、検証結果の代替的説明をいかに排除するかを示さなければいけない。この手法がまだ現時点で明らかになっておらず、今後、統計手法の専門家などから助言を得つつ研究を進めたいと考えている。また、共同研究者がより多くのメタ分析データセットを整備しており、この推定手法をこれらのデータセットにも適用したい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

査読の結果に適切に対応することが、とても難しい。また、具体的な手法について、一つ行き詰ってしまっているところがあり、打開策が見つけられていない。

今後の研究の推進方策

現在、チェコのチャールズ大学でメタ分析を精力的に進めているTomas Havranek先生とZuzana Havrankova先生と共同で、京都大学で発表した手法を定式化しようと試みている。また、本年9月にスペインで開催をされるメタ分析学会にて、この研究成果を発表する予定である。

次年度使用額が生じた理由

全額を使い切ることができなかったため。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Tail Estimates and Decision Tree in Meta-Analyses2022

    • 著者名/発表者名
      Chishio Furukawa
    • 学会等名
      MAER-Net Colloquium 2022
    • 国際学会

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公開日: 2023-12-25  

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