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2023 年度 実績報告書

メタ分析における出版バイアスの頑強な補正方法の開発--情報伝達モデルに基づいて

研究課題

研究課題/領域番号 21K13270
研究機関横浜国立大学

研究代表者

古川 知志雄  横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 准教授 (30897541)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードメタ分析
研究実績の概要

研究実施期間の3年間で取り組むことができた内容は、主に(1)メタ分析における新しい手法・検定の考案、および(2)学会発表である。
(1) メタ分析は、異なる実証研究の推定結果を統合する統計手法である。このとき、とくに社会科学研究のにおいて、バックグラウンドなどの異なる研究結果を統合することが妥当かについて長く議論や批判があった。この新しい手法・検定では、真の効果の分布の裾の厚さに着目し、その裾が厚すぎて「有意義な結果を導出できない」可能性に着目している。そして、裾の厚さをパラメータとして推定し、それが一定の閾値を越えてしまっている可能性を検証する。現時点で、実際に裾の厚さを示すパラメータを推定するアルゴリズムのコードを大部分において書くことができた。ただ、その最尤法推定のために、数値積分をしなければならず、計算速度が遅くなってしまっている。これから数値積分の具体的な手法を改善し、アルゴリズムを実践的に使えるように進めていきたい。
(2) 2022年度に京都で開催されたMeta-Analysis Economics Research Network (MAER-Net)のカンファレンスにおいて、この手法について発表した。また、2023年度に東京大学で開催されたCREPE Dayのカンファレンスにおいても、よりこの手法を実践的に発展させた内容について報告した。これらのプロセスを経て、チェコ共和国のチャールズ大学でメタ分析を精力的に進めているTom Havranek教授とZuzana Havraneka教授の共著者に参加していただけることとなった。
本年度も、ドイツで9月に開催されるMAER-Netのカンファレンスにて研究発表を予定している。今後、これらの手法をすでに集められているメタ分析のデータセットに適用し、実際に「裾の厚さ」がどの程度重要な懸念となるかを検討する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (1件)

  • [国際共同研究] チャールズ大学(チェコ)

    • 国名
      チェコ
    • 外国機関名
      チャールズ大学
  • [学会発表] A New Test for External Validity in Meta-Analyses2023

    • 著者名/発表者名
      古川知志雄
    • 学会等名
      CREPE-Day

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公開日: 2024-12-25  

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