持続可能な開発目標やパリ協定の目標達成には、非国家主体の一つである企業が大きな鍵を握っている。従ってESG投資市場の拡大によって、社会的課題の解決に資するサステナブルな経営を行う企業を増加させなければいけない。一方、ESG投資市場の促進に資する実証研究は欧米のデータを用いた研究に限定されており、日本のデータを用いた定量分析は現在に至ってもほとんど行われていない。ESG経営のパフォーマンスに影響を与える要因の解明についても同様である。このような現状を鑑みると、本研究の成果は学術的な意義を有するだけでなく、ESG投資市場の拡大に向けた具体的な示唆を与える点において社会的意義も有していると言える。
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