研究実績の概要 |
本研究の分析に使用するデータは新規に建てられた医療施設の配置に関するものであり、基本的に分析するに値するサンプル数を確保することが難しい。そのため、2022年度は前年度に引き続き、データの収集とクリーニングを行っている。したがって、有料データである『Geo Suite道路網2020全国版』(Esri社;80万円)の購入と無料公開されているデータの収集、それらの突合作業を主に行った。付随して行う実証研究については、進捗状況にて記述する。 上記に加え、本研究課題の肝となる理論パート(投票システムを医療施設配置に適用するための方法)の拡張版として、熟議を通した選好順序のアップデートを尊重するような社会的選択ルールに関する研究を並行して行っていた。 Tsuyoshi Adachi, Hun Chung, Takashi Kurihara, 2023. (The Impossibility of) Deliberation-Consistent Social Choice. American Journal of Political Science, Forthcoming. さらに、同じ候補地を共有する複数の新設された医療施設がある場合、「複数の候補地を選択」する必要があり、集合のランキングに関する基礎研究を用いることになる。この基礎研究についても以下の成果を得た。 Takashi Kurihara, 2023. Sufficient conditions making lexicographic rules over the power set satisfy extensibility. Journal of Mathematical Psychology, Forthcoming.
|