研究課題/領域番号 |
21K13328
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
田上 悠太 早稲田大学, 商学学術院(ビジネス・ファイナンス研究センター), 助教 (60805050)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 確率不等式 / 集中不等式 / リスク管理 |
研究実績の概要 |
本年度は大きく2つの研究を行った。まず本年の1つ目の研究として、φ-subgaussian確率変数の和に関しての確率不等式や集中不等式、大数の法則の導出を行った。φ-subgaussian確率変数はsubgauss確率変数を一般化したものであり、subgauss確率変数を含むより広く、またgauss確率変数に比べて裾の重い場合を考慮することができる。φ-subgaussian確率変数はφ-subgaussian standardと呼ばれる量で特徴づけられる。これまでにもφ-subgaussian確率変数の和に関する確率不等式や集中不等式、大数の法則の導出は行われてきたが、新しく複数のφ-subgaussian確率変数の間にグラフ依存性やnegative dependenceを仮定した場合の確率不等式や集中不等式、大数の法則に関しての結果を得た。次に2つ目の研究として、moment-generating functionが存在しないが、低次のモーメントが有限であるような比較的裾が重い確率変数の和に関しての確率不等式、集中不等式の導出に関しての研究を行っている。確率変数の和の確率不等式、集中不等式の導出においては、moment-generating functionの存在が重要な役割を果たす場合が多い。または確率変数のノルムや疑似ノルムを用いて確率変数の和の確率不等式、集中不等式の導出を行う場合も多い。本年度はそれら以外の方法を用いてmoment-generating functionが存在しないが、低次のモーメントが有限であるような比較的裾が重い確率変数の和に関しての確率不等式、集中不等式の導出に関しての研究を行っている。また、確率変数間にグラフ依存性やnegative dependenceを仮定した場合の確率不等式や集中不等式の導出を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度の結果をより一般的な場合に拡張でき、また、今後のより拡張的な研究の礎になる基礎的な結果を得ることができたため。
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今後の研究の推進方策 |
来年度は、2つ目の研究に関しての結果を得て、論文として投稿することを目指している。また、これまでに考えてきたものとは異なるタイプの確率変数に関しても、これまで得られた結果を応用し、結果を得ることを計画している。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍であり、学会出張費が不要であったため。また、英文校正等の論文執筆費用が想定より少なかったため。
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