研究課題/領域番号 |
21K13389
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
寺嶋 正尚 神奈川大学, 経済学部, 教授 (70520766)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 花卉 / 卸売業 / 仲卸業 |
研究実績の概要 |
2022年度における科研費調査は、主として、以下の2領域に関する研究を行った。①花卉小売業に対するアンケート調査、②花卉卸売業及び花卉仲卸業に対するインタビュー調査、の2つである。①は、ジャパン・フラワーネットワーク株式会社の協力を得て、その会員企業である花屋1031件に対してアンケート調査を行い、そのうち356件から回答を得た。回収率は34.5%である。昨年度下期は、データの入力を行った。本アンケート調査の結果は、2023年度の日本物流学会の全国大会での学会発表及び査読論文の執筆にあてる予定である。②は、わが国を代表する花卉卸売業及び花卉仲卸業に対してインタビュー調査を行った。2020年6月に施行された、改正卸売市場法の施行が、これら企業の経営方針にどのような影響を与えたか、尋ねた。その成果は、1)寺嶋正尚「花卉卸売業の提供機能に関する基本的考察」商経論叢57(3)、pp.285-311、神奈川大学経済学会、2022年3月((株)大田花き、(株)宇都宮花き、(株)石巻花卉園芸にインタビュー調査したもの)、2)寺嶋正尚「改正卸売市場法施行後の花卉仲卸業の経営戦略に関する一考察」商経論叢58(3.4)、(pp13-33)、神奈川大学経済学会、2023年5月。「改正卸売市場法施行後の花卉仲卸業の経営戦略に関する一考察」商経論叢58(3・4)、pp.13-33、神奈川大学経済学会、2022年3月、神奈川大学経済学会、2023年5月((株)フローレツエンティワン、(株)みづき、(株)大森花卉にインタビュー調査したもの)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2年目における研究は、①花卉小売業に対するアンケート調査、②花卉卸売業及び花卉仲卸業に対するインタビュー調査、の2つであった。①は前掲の通り、ジャパン・フラワーネットワーク株式会社の協力を得て、その会員企業である花屋1031件に対してアンケート調査を行い、そのうち356件から回答を得た。現在アンケートデータの入力が済んだ状況である。今後、データ分析を行い、日本物流学会・全国大会での学会発表及び査読論文の執筆を行う予定である。②は、わが国を代表する花卉卸売業及び花卉仲卸業に対してインタビュー調査を行い、その成果を2本の大学紀要論文に執筆した。今後は、①花卉小売業へのインタビュー調査、②花卉産地へのインタビュー調査、を行う予定である。これにより、1年目及び2年目に実施した、花卉卸売業及び花卉仲卸業へのインタビューと合わせて、花卉に関するサプライチェーン全体において企業インタビューを実施したことになる。
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今後の研究の推進方策 |
先ずは、前述の「花卉小売業に対するアンケート調査」だが、現在アンケート調査を実施し、そのデータ入力が済んだ状況にある。今後同調査のデータ分析を行い、今夏開かれる日本物流学会・全国大会における学会発表、及び査読論文の執筆を行う予定である。また合わせて、花卉小売業及び花卉産地に対するインタビュー調査を実施する。 また本年度は、本研究の3年目にあたり、まとめの年となる。本年度の研究を終えることで、①産地、②卸売業、③仲卸業、④花屋に対する調査が終了する。サプライチェーン全体にわたって、花卉に関する企業経営が分析できたことになる。
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次年度使用額が生じた理由 |
差額が生じた主な理由は旅費に関するものである。2022年度におけるインタビュー調査は、当初予定と異なり、東京近郊の仲卸業中心となった。2023年度に関しては、花卉仲卸業に加え、花卉小売業、花卉産地に対し、インタビュー調査等行う予定である。2022年度に予定していて行わなかったインタビューの一部は、2023年度に行う計画であり、旅費として使用する予定である。
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