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2021 年度 実施状況報告書

ギャンブル等依存問題がある人の脆弱性に着目した家族支援に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K13414
研究機関島根大学

研究代表者

安高 真弓  島根大学, 学術研究院人間科学系, 講師 (20836605)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードギャンブル等依存問題 / 家族支援 / 脆弱性 / 生活課題 / カジノ
研究実績の概要

本研究の目的は、① 当事者の背景にある障がいや生活課題などの脆弱性をふまえた個々の家族のニーズの同定。② ギャンブル等依存問題独自の家族支援モデル構築、の二点である。
3年間の研究期間のうち一年目は、用語・概念整理/理論枠組みの検討のため、①解釈や立場によって名称や内容が異なるギャンブルに依存することを指す用語および概念の整理、②国内外で実施されている家族支援の取り組みおよび国内の家族支援状況の整理、把握、③他の依存問題の支援方法における理論的検討を通したギャンブル等依存問題支援における理論枠組みの検討に着手した。
日本では、カジノを含む統合型リゾート(IR)設立が正式に決定し、2016年12月以降、関係法が整備され、公営競技および遊技である「ぱちんこ※」(※風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律における表記)を含む「ギャンブル等依存症」対策が本格的に開始されることとなった。しかし、海外のギャンブル依存研究のほとんどが入場制限があり日常空間から切り離されているカジノを対象としているのに反し、カジノ未開業の日本の場合は、日常空間およびWeb上で投票が行われる競技・遊技を対象としている。また、家族の関与、役割、家族観についても、カジノ先進国である北米と日本を含むアジア諸国では異なることから、ギャンブル等依存問題に対処する日本型支援体制の構築が必要である。本研究の1年目に行った用語・概念整理/理論枠組みの検討は、①ギャンブル等依存問題に特化した、②わが国独自の家族支援体制の創造に不可欠であり、海外とは事情の異なるわが国独自、ひいては日本と家族観を同じくするアジア諸国独自の家族支援体制構築に寄与するものである。
1年目の研究は遅れているが、2年目以降1年目の用語・概念整理/理論枠組みの検討をまとめ、投稿する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナ感染症の流行により、図書館が閉鎖され利用が制限されたこと、東京都内(都下)への出張が禁止されたことなどから、文献検討等に大幅に支障をきたした。
さらに、年度途中で関東地域から中国地域の大学へと所属が変わり、その準備、移動に際して感染症対策のため、(行き来のたびに)行動が制限されたことも研究遂行の妨げとなった。

今後の研究の推進方策

研究自体は、1年延期(延長)し、当初の計画通り遂行する予定である。
一年目に行う予定であった用語・概念整理/理論枠組みの検討について、早急にまとめ投稿を予定している。また、2年目以降に実施予定の研究計画についても、前倒しし、着手できるものから下準備を進めている。具体的には、ぱちんこ依存問題の電話相談から家族の個別相談に至ったケースの過去8年間の事例分析は、用語・概念整理/理論枠組みの検討と並行して着手している。

次年度使用額が生じた理由

1年目の計画が新型コロナ感染症流行等を受けて遅滞しており、研究計画自体を1年延長することとした。そのため、1年目として配分された予算の未使用分について次年度に使用し、研究を遂行するものである。

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公開日: 2022-12-28  

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