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2023 年度 研究成果報告書

キャメロット計画の中止とその社会学理論への影響に関する知識社会学的研究

研究課題

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研究課題/領域番号 21K13442
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分08010:社会学関連
研究機関大阪大学

研究代表者

河村 賢  大阪大学, 社会技術共創研究センター, 特任助教(常勤) (20802846)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード冷戦 / テロリズム / 合理性
研究成果の概要

キャメロット計画は、マンハッタン計画と同じく科学的知識の戦略的応用を目指して政府が大規模に研究資金を投下する計画だった。中南米を含む諸外国の革命を阻止するために人間科学・社会科学に関する大学組織が生み出した知見を利用するというこの計画は、計画段階で知識人たちの批判を受け中止された。この背景には、ベトナム戦争をきっかけに科学者の社会的責任についての議論が盛り上がったことも関係していた。これ以後、安全保障に関わる人間科学・社会科学研究はシンクタンクで進められるようになり、そこでは合理性の概念をテロリストのような敵に対して適用する研究が進められるようになった。

自由記述の分野

社会学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究の意義は、1960年代末における人間科学・社会科学の再編成の過程について、その論争を生んだ人間・社会科学への資金援助のあり方を結びつけて知識社会学的な分析を行う点にあった。従来は異なる学説間の論争や同時期の社会状況と漠然と結びつけられる形で理解されてきた1960年代における知識への懐疑の進行を、大学とシンクタンクの機能分化の帰結として理解することが可能になった。近年の日本においては、基礎研究部門が大学から削減される一方で、防衛省など政府セクターからの直接の資金援助は増大しているが、本研究は、政府セクターと人間・社会科学が接近した近過去に何が起こったかというケーススタディを提供した。

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公開日: 2025-01-30  

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