研究課題
若手研究
本研究ではヒューマノイドロボットの動作生成に役立てるための,冗長性のある人間生活動作における準備姿勢を抽出することを目的とした.生活を模擬した実験環境にモーションキャプチャシステムで被験者を計測し,4点以上のマーカを貼付した6軸力覚センサ付きの靴を履いて動作することで,動作解析と全身のバランスを同時に評価した.重量物体棚出し中の持ち上げ姿勢の直前に準備姿勢として胴体を僅かに後傾させ,設置姿勢時に腕の負担を軽減するため胴体を近づける動作特徴を明らかにした.
知能ロボティクス
人間の家事に対する解析は家事労働時間や各人の割合など大まかな評価に留まり,各家事タスクにおける動作解析は多く存在しない.家事動作の解析についても手先の位置や全身バランスなどは評価されるが,これらを副次的に表現する冗長自由度の解析に至っておらず,ヒューマノイドロボットで家事を代行する際に十分な効率や力を発揮できない.本研究では人間の冗長部位の動作を解析することでヒューマノイドロボットによる代替,また人間の家事労働における身体負担の可視化を狙う.