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2023 年度 実績報告書

常同行動の栄養学的アプローチに向けた神経基盤の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K13494
研究機関麻布大学

研究代表者

池田 裕美  麻布大学, 獣医学部, 講師 (80846311)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード常同行動 / 精神疾患 / 3次元深度センサ / 3D撮影装置 / ストレス / L-アミノ酸 / D-アミノ酸 / 脳
研究実績の概要

精神疾患にはストレスを受けることによる環境的要因や遺伝的要因での発症がある。自閉症、統合失調症や注意欠如・多動性障害(ADHD)などが挙げられるが、その症状は様々である。これらの精神疾患に共通して確認される行動が常同行動である。常同行動とは、ある一定の行動が増える異常行動であり、同じ場所を過剰に動き回ることや、自己を傷つけ続ける自傷行為などがある。しかしながら、常同行動の詳細なメカニズムに関しては未解明である。本研究では普段から摂取可能な栄養因子による常同行動の制御が可能な経路を新規探索することを目指すために、神経基盤の解明を行うことを目的とした。普段から摂取可能な栄養因子による常同行動の制御が可能な経路を新規探索し見いだすことができれば、予防や緩和に繋げることが期待できる。
前年度まで動物飼育室の異常によりマウスの飼育を開始することができなかったことから、当初の予定を大幅に変更する必要が生じた。当該年度からマウスの飼育が可能となったため、C57BL/6JおよびBALB/cの2系統のマウスに単離ストレスを負荷し、2ヶ月ごとに3D撮影装置を用いた行動試験やオープンフィールドテスト、高架式十字迷路テストを実施した。6ヶ月後に脳サンプル、血漿、および体毛についてサンプリングを行い遊離L-ならびにD-アミノ酸含量を測定した。また、前年度までマウスの飼育ができなかったため、他の動物種における常同行動と栄養学的関連性について調査を進めた。その過程で、常同行動と興味・関心の有無に関連性が示唆されたことから、当該年度ではマウスにおける興味・関心と行動学的ならびに栄養学的差異に関する検討を同時に進めた。
本年度の10月に現所属大学への異動となったため、あらためて立ち上げの必要が生じたことから神経基盤の特定までには至らなかったが、本研究課題終了後も引き続き神経基盤の特定を行う。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Differential energy expenditure is involved in the difference in activity levels between the Djungarian hamster (Phodopus sungorus) and the Roborovskii hamster (P. roborovskii)2023

    • 著者名/発表者名
      Hiromi Ikeda, Guofeng Han, Vishwajit S. Chowdhury, Mitsuhiro Furuse
    • 雑誌名

      Physiology & Behavior

      巻: 268 ページ: 114230

    • DOI

      10.1016/j.physbeh.2023.11

    • 査読あり
  • [学会発表] 飼育下クーガーにおける行動パターンと栄養状態との比較2023

    • 著者名/発表者名
      池田裕美, 中本侑希, 渡部椋, 中川大輔, 佐藤哲也, 大森勇門
    • 学会等名
      第5回飼育野生動物栄養研究会大会
  • [学会発表] 飼育下シンリンオオカミのストレス評価に関する研究2023

    • 著者名/発表者名
      渡部椋, 中本侑希, 中西舜也, 中川大輔, 佐藤哲也, 大森勇門, 池田裕美
    • 学会等名
      第5回飼育野生動物栄養研究会大会
  • [学会発表] 飼育下アメリカクロクマにおける常同行動と糞便中遊離アミノ酸との関連2023

    • 著者名/発表者名
      中本侑希, 渡部椋, 中川大輔, 佐藤哲也, 大森勇門, 池田裕美
    • 学会等名
      第5回飼育野生動物栄養研究会大会

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公開日: 2024-12-25  

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