研究成果の概要 |
葉菜類クレソンは1,3-ジフェネチルウレア(PE-UR)を含有する。生体内で炎症を制御する脂質メディエーター(LM)に着目し、培養細胞を用いてLMに対するPE-URの作用を解析したところ、CYP経路に属する抗炎症LMである14,15-EETがPE-UR添加量依存的に増加することが分かった。14,15-EETは可溶性エポキシヒドロラーゼ(sEH)の基質であり、代謝されて炎症LMとなる。本研究により、PE-URはsEHを阻害することにより抗炎症LMの14,15-EETを増加させることが示された。このPE-URによるsEH阻害がクレソンの喫食により齎される抗炎症効果の主たる作用機序だと考えている。
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