研究課題/領域番号 |
21K13516
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
吉田 直哉 大阪府立大学, 人間社会システム科学研究科, 准教授 (70626647)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 子ども観 / 子どもの主体性 / 子どもの内面理解 / 環境を通した保育 |
研究実績の概要 |
平成期子ども中心主義思想の核心的論者として、1989年幼稚園教育要領に賛同的な論者達の言説を対象とし、その子ども観に焦点を当ててその思想的意義を検討した。具体的には、高杉自子、無藤隆らである。更に、直接、平成期の要領・指針の策定には関与していないものの、子ども中心主義思想への貢献を行なった論者として、津守真、榎沢良彦、鯨岡峻らの現象学的子ども学についても射程を広げて検討した。人権保育論の観点から、1989年要領に相対的に批判的だった鈴木祥蔵、玉置哲淳による子ども中心主義思想への批判的言説についても検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究の中間報告としての書籍を2冊公刊することができた。公刊時期は、当初の予定より半年から1年ほど前倒しすることができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、昭和末期から平成期にかけての子ども論、特に人類学や心理学、社会学のポストモダン的パラダイム転換を受けた子どものコスモロジー(宇宙論)についての言説へも、検討の範囲を拡大していく予定である。この研究は、現在のところ2022年度中に一定のまとまりを得ることができる見込みである。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVIDパンデミックにより、学会出張が軒並み無くなったことによる研究遂行計画の変更が生じたため。
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