研究課題/領域番号 |
21K13554
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研究機関 | 小田原短期大学 |
研究代表者 |
風間 みどり 小田原短期大学, 保育学科, 准教授 (40780812)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ICT / 認知能力 / 非認知能力 / 社会環境 / 生理的要因 / 心理的要因 |
研究実績の概要 |
本研究は、幼児期から児童期へ移行する子どもを対象に、ICTを活用した遊びや学習が子どもの発達にもたらす効果と影響について、子どもの認知能力、非認知能力、気質などの心理的要因、ICT使用時におけるコルチゾール分泌量の日内変化や睡眠の問題などの生理的要因、養育環境やデバイスへの関心など社会環境から総合的に検討するものである。研究計画では、2021年度は、日本でICTを用いた教育実践を行っている幼稚園や保育所などを訪問し調査して、本研究の実験で使用するICTを活用した学習や遊びなどのプログラムを作成することとなっていたが、コロナの蔓延により、幼児教育施設への訪問は断念した。代わりに文献研究により、日本の幼児教育におけるICT活用について検討した。日本の幼児教育でICTを活用した遊びや教育は、少しづつ増加しており、その活用の重要性も示されているが、ICTの活用が実際に子どもの発達や学習にどのような影響や効果があるのかについての研究は、日本ではまだとても少ないことが明らかになった。海外の研究では、リーディングスキルの学習について、ICTを用いた学習ゲームと紙と鉛筆を用いた伝統的な学習との間に学習効果に差がないことが示されるなど、ICT活用の教育的効果を実験的に検証する研究が見出されてきた。 現在は、文献研究と、大人を対象としたICTを用いた実験の先行研究の方法を参考にしながら、幼児を対象としたICTを用いた実験プログラムの作成を遂行中である。今後は、幼児期から児童期の子どもを対象とした、ことば遊び、道徳的課題を含んだ短いお話の理解と気持ちの理解、英語学習プログラムの3種類のICTを活用した実験用プログラムを完成させて、予備実験を実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
計画では、実際に園を訪問して調査し、実験用プログラムを作成することとなていたが、コロナの蔓延により園の訪問を断念し、文献研究や大人を対象としたオンライン実験の先行研究から、本実験で使用するプログラムを作成しているため、当初の予定よりも実験準備が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
実験用プログラムの作成を完了させ、予備実験を実施する。ある程度コロナの問題が落ち着いてきたら、計画通り実験を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度は60円の残金が出たため、2022年度の物品費(実験用品の購入)として使用予定である
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