(1)支援マニュアルの整備:食事・排泄・入浴・片付け・寝かしつけ等,未就学児の日常的な生活における諸場面で発生する,「子どもの困った行動」についての事例集,及びその対応方法についての蓄積を行った。「子どもが従わない指示を出さず,確実に従う指示のみ出す」,「問題行動を強化せずに,直前に実施している適切な行動を強化する」など,事例間で共通する,子育てに関する標的行動が抽出されたが,保護者ごとに実施可能な様式を提案する必要が見出された。 (2)大学生を対象とした経験サンプリング法を用いた幸福度へ及ぼす要因の検討:(研究2-1)大学生26名に対して2ヶ月間に及び,幸福感に影響を及ぼす変数について縦断計測したデータに対し,マルチレベル分析を実施した。その結果,1人で余暇を過ごすことや,ユーモアを使用することが幸福感を影響することが示唆された。(研究2-2)大学生25名に対して新たに2ヶ月間,経験サンプリング法を用いた幸福感のデータ収集を実施した。結果として,1人でいる状況では幸福感が低く報告される可能性が示唆された。(研究2-3)大学生17名に対して新たに2ヶ月間,経験サンプリング法を用いた幸福感のデータ収集を実施した。研究参加者が「幸福を感じる」活動への従事時間と,報告される主観的幸福感の間に相関関係が認められるか,現在,データ解析を進めている。 (3)研究成果について日本小児神経学会や日本赤ちゃん学会学術集会,電子情報通信学会において継続的に発表を行ってきた。今後,学術誌へ結果を取りまとめて投稿するとともに,保護者支援者育成を所属機関で継続的に実施していく。
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