研究課題/領域番号 |
21K13558
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
小坂 拓也 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 特命助教 (90792101)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 自閉スペクトラム症 / 睡眠障害 / 感覚障害 |
研究実績の概要 |
自閉スペクトラム症 (Autism Spectrum Disorders: ASD)は、社会的コミュニケーションおよび対人的相互反応における障害、また行動や興味の限定を特徴とする神経発達症の1つである。ASDの原因や病態は不明な点が多く、行動特性の改善につながる有効な介入法は乏しいのが現状である。またASD児は定型発達児に比べて睡眠障害の頻度が高いことが知られている。本研究の目的はASD児の感覚特性への介入プログラムを開発し、プログラム導入による睡眠障害に対する効果、ASDの行動特性や感覚特性への効果、また児の睡眠の改善に伴う養育者ストレスの軽減に対する効果を検証することである。さらには感覚特性と睡眠動態との関連性、介入に伴う有効性を明らかにすることにより、ASDの病態解明、ASDに対する早期介入方法の確立を目的としている。 2021年度は感覚介入プログラムに関して、作業療法士の協力も得て、具体的な立案を行いパイロットスタディーを進めている。研究に必要な機器(アクチグラフ、解析ソフトウェア等)の購入を行い、研究環境の準備を併せて実施している。2022年度は立案した計画をもとに被験者のリクルートを進め、データの解析を行う予定である。研究計画については福井大学医学部附属病院小児科、子どものこころ発達研究センター、福井県こども療育センターのスタッフと定期的にミーティングを行い共有し、アドバイスを得ている。 また調査研究として2021年5月27日-5月29日にWebで開催された第63日本小児神経学会に出席し、小児期の睡眠研究に関する新たな知見を得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
感覚介入プログラムの実施計画の作成に時間を要しているため、研究の進捗が遅れてしまっている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
感覚介入プログラムを立案し、被験者のリクルートを順次進めていく。また研究協力者とともに学術集会に参加し、睡眠研究に関する新たな知見を得ていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究リクルートが進んでおらず、その分の謝金や質問紙の購入費の分、また新型コロナウィルスの感染拡大により学会がWeb開催となったことによる旅費の分、次年度使用額が生じた。これらは今年度に使用する予定である。
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