研究課題/領域番号 |
21K13580
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研究機関 | 関西国際大学 |
研究代表者 |
大西 洋史 関西国際大学, 教育学部, 教授 (70805978)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 図画工作科 / 教師の力量形成 / クリッカー / 授業分析 / アイトラッカー / トランスクリプト |
研究実績の概要 |
本年度は、図画工作科の授業においてどのような「教師のパフォーマンス」が子ども達の感性や活動に有効に働きかけるのか、また授業が活性化する際にはどういった「教師のパフォ-マンス」が見られるのかを授業分析から明らかにするために研究を進めた。 昨年度記録した授業については分析を進め、令和4(2022)年度第61回大学美術教育学会宮崎大会で口頭発表するとともに、2023年刊行予定の美術科教育学会誌44号へ論文掲載をしている。具体的な研究内容としては、評価者6名が授業を参観し教師の立ち居振る舞いを評価する際に,PF-NOTEやCommentScreenといった機器を使用して即応的に記録する。記録を基にトランスクリプトを用いて,評価の高かった場面においての参観者が評価した観点の分析を行い,これまでの研究の成果と比較した。そして,パフォーマンスを窓口に授業を比較することで,評価システムの効果を確認するとともに,パフォーマンスを構成する8つの要素の評価指標としての有効性を再確認した。 また昨年度導入を見送ったアイトラッカーを購入し、子どもが授業を行っている教師の何に反応しどこを見ているのか明らかにできるようにした。10月には6名の評価者とアイトッラカーを装着した児童の協力を得て授業を記録することができている。その際には、これまでの研究成果通り、6名の評価者の評価が重なる部分も記録には多く表れており、有効なデータが取得できている。記録したデータの詳しい分析は今後になるが、アイトッラカーの記録と評価者が高い評価をした場面が一致しているところもあり、詳しい分析をすることで「教師のパフォーマンス」の是非を問うことができるのと考えている、 この成果は、本年度の美術科教育学会等で報告するとともに、学会誌へ論文投稿する予定にしている 。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍の状況で、学校現場に調査に入る機会が限られている。授業分析を研究の主とするため、記録をとる機会が少ないと十分な成果が得られない。
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今後の研究の推進方策 |
授業記録をとる機会を増やすとともに、得られている記録の分析を進め教師のパフォーマンスに着目した評価方法を示せるようにする。
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次年度使用額が生じた理由 |
授業記録の分析に使用する機器の購入を実施する
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