研究課題/領域番号 |
21K13609
|
研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
久保 友美 関西大学, 人間健康学部, 特別任用准教授 (00793423)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | Community Based Learning / 地域連携型教育 / 関係人口 |
研究実績の概要 |
本研究は大学による地域連携型教育が関係人口の育成に有効なアプローチとなるのではないかという仮説を明らかにすることを目的としている。 そこで、京都府京丹後市・兵庫県洲本市の大学・地域連携事業に関わってきた地域住民と行政職員に対して聞き取り調査を行った。両市は、龍谷大学政策学部が10年間にわたって、大学・地域連携事業を進めてきた地域である。地域に移住や就職する者も出てきており、関係人口を創出している。そのプロセスを明らかにするために聞き取り調査を行った。防災や生物多様性といった高度な専門性を要するテーマを掲げる地域連携型教育においては、教員が学びのコミュニティ形成への貢献度が高いことがわかった。一方、テーマ設定が幅広く、学生の主体性を尊重する地域連携型教育においては、学生の存在が学びのコミュニティ形成に大きな影響を与えており、関係人口として授業終了後も関わり続ける人々の数が多いことが明らかとなった。 また研究代表者の本務校の異動により、大阪府堺市に新たな大学・地域連携ネットワークが構築をされている。そこでのまちづくりのキーパーソンに、大学・地域連携の現状について聞き取り調査を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍により当初予定をしていた聞き取り調査の一部などができなかったため。
|
今後の研究の推進方策 |
海外への渡航がしやすくなったため、ヨーロッパの大学における地域連携型教育の現状について聞き取り調査を行い、日本との比較を行う。日本での地域連携型教育の特徴について抽出する。研究代表者の本務校が異動したことにともない、大阪府堺市において新たな地域ネットワークを形成している。堺市における大学・地域連携の現状について聞き取り調査を進め、参加のデザインなどについて明らかにする。
|
次年度使用額が生じた理由 |
海外への渡航がしやすくなったため、次年度は、ヨーロッパの大学における地域連携型教育の現状について聞き取り調査を行うことを予定している。日本とヨーロッパの地域連携型教育について比較・分析を行う。そのほかに、今年度から新たなフィールドとして追加した大阪府堺市における大学・地域連携の現状について聞き取り調査を行う。そのための旅費や聞き取り調査に係る謝金としての支出を予定している。
|