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2021 年度 実施状況報告書

低コストウェアラブルデバイスを利用したADHD支援アプリケーションの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K13623
研究機関関西学院大学

研究代表者

張 帆  関西学院大学, 工学部, 助教 (30825328)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2026-03-31
キーワードウェアラブルデバイス / EDA / ADHD / クラウドサービス / 可視化
研究実績の概要

今年度は研究計画の目標をおおむね達成した。計画と結果は以下に詳しく述べる。
①計画:適合のウェアラブルデバイスを選定、購入する。実績:調査の結果、殆どEDAが計測できる市販品は手の動きによるノイズに弱く、基本静止状態でしか計測出来ない特徴があり、本研究に必要とする「学習中の計測」には適合出来ないと判明した。そのため、実験用ウェアラブルデバイスを予め開発することにした。今年度は、低消費電力マイクロコントローラESP32をベースとして受信機を開発し、センサー電極は靴下に縫い付けるようなデザインにして、6台を制作し、検証実験を行った。このセンサーは手や足の動きに干渉しにくいことを確認した。

②計画:IOSをベースとして提案アプリを開発する。実績:より多くの参加者を集めるため、開発はIOSベースからすべての機種に対応できるWEBベースアプリに変更した。現在、センサーとの通信、生理データのアップロード、記録と可視化モジュールが完成した。また、集中度/覚醒度の推定とフィードバックはセンサー内で処理するように変更した。そのため、センサーが参加者の手元に届いた後にもアルゴリズムをアップデートできる設計が必要となり、来年度の計画にする。

③計画:暴言、暴力などADHDがよく発生する突発的なイベントに対してOne-Keyで報告する機能を付ける。実績:該当報告機能を上記WEBベースアプリに実装した。更に、大きな感情変動を反応出来るとされたEDA左右差を集中度と同時計測するため、現在左右差計測困難の原因「電極ズレによるベースライン変動」の解決に向けて、新しいEDA非対称係数を提案した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

適合のウェアラブルデバイスが市販されていないため、【研究段階2】実験用ハードウェア開発は計画より先に完成した。また、ソフトウェア開発はIOSベースからWEBベースアプリに変更したため、【研究段階1】ソフトウェア開発はやや遅れている。計画は全体として順調に進展している。
今回独自開発したウェアラブルデバイスは市販品より安定にEDAを計測できるうえ、靴下に隠せる、目立たないという性質があるため。参加者が受け入れやすいと考えられる。
更に、EDA非対称係数も同時に計測できるようになり、ADHDの感情補助に役立つと考えられる。

今後の研究の推進方策

今後は元の実験計画に従ってハードウェアとソフトウェア開発を完成し、二年目後半でパイロット実験を完成する。

次年度使用額が生じた理由

ハードウェア開発を先に行ったため「市販品購入」の必要性が消えた。また、ソフトウェア開発の一部は翌年度に延ばされた。その結果、初年度の支出は減少した。
未使用額は被験者の拡大やユーザービリティの向上に使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 実環境における皮膚電気活動(EDA)の左右非対称性の評価方法2021

    • 著者名/発表者名
      張帆, 山崎陽一, 徐キョウ哲, 長田典子
    • 学会等名
      第48回日本バイオフィードバック学会学術総会

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公開日: 2022-12-28  

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