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2023 年度 実施状況報告書

障がい者の雇用促進/職場定着を両立させる職場内環境モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 21K13631
研究機関目白大学

研究代表者

大嶋 玲未  目白大学, 心理学部, 専任講師 (50755684)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード障害者雇用 / ダイバーシティ / 組織風土
研究実績の概要

2023年度は前年度から実施している質的研究を継続し,障害者雇用を推進する特例子会社で精神障害者保健福祉手帳所持者が所属する部署の管理職と部下の社会的相互作用プロセスを明らかにすることを目的として,インタビュー調査(半構造化面接)を実施した。2022年度,2023年度で,特例子会社A社の協力を得て,精神障害者保健福祉手帳を所持する従業員が所属する部署で,1)日常的に部下の直接指導にあたり,該当部署で部下の評価を一度以上行ったことがある管理職で障害者手帳を所持していない者10名(男性5名,女性5名),2) 1)の部下で,障害者手帳を所持していない者11名(男性5名,女性6名)からデータを収集した。分析手法にはGTA(grounded theory approach; Glaser & Strauss, 1967),分析ツールにはM-GTA(modified-grounded theory approach; 木下, 1999)を用いて分析を実施した。結果として,1)管理職のデータでは,GTAに基づくプロセス理論から管理職と部下が経験しうる3つの状況,各状況の成立条件,方略,帰結が示され,職場の心理的安定や職場の遂行的安定といったより望ましい結果をもたらす管理職と部下の相互の態度が示された。2)部下のデータについては,現在分析中である。なお1)にかかわる研究成果は,2023年9月に産業・組織心理学会第38回大会にて発表し,現在論文投稿中である。2)の分析結果は,今年度中に学会発表及び論文投稿予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2022年度より実施している質的研究では,データの収集と分析にM-GTA(木下, 1999)の分析ツールを用いている。M-GTAでは竹下(2021)に基づき,分析焦点者(管理職・部下)ごとに範囲と節倹の理論基準を満たすまでデータを収集しているため,実施期間の事前の想定が困難であった。研究は順調に進行しているものの,データ収集,分析には当初の予定よりも時間を要していることから,「(3)やや遅れている。」と判断した。

今後の研究の推進方策

2)部下データの分析を進め,1)管理職データと同様にGTAに基づくプロセス理論を確立する。また,組織風土と組織制度の関連性の検討にかかわる研究計画に着手する。

次年度使用額が生じた理由

質的研究のデータ収集と分析に時間を要し,2023年度に予定していたWeb調査を実施しなかったことから差額が生じた。差額は主に,今後実施するWeb調査に使用予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 特例子会社における管理職と障害のない部下間の発達的相互作用プロセス2023

    • 著者名/発表者名
      大嶋玲未・竹下浩
    • 学会等名
      産業・組織心理学会 第38回大会
  • [学会発表] 職場のソーシャルサポートが障害のある就労者のワーク・エンゲイジメントに及ぼす影響における居場所安心感の媒介効果2023

    • 著者名/発表者名
      加藤聖美・大嶋玲未
    • 学会等名
      産業・組織心理学会 第38回大会

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公開日: 2024-12-25  

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