研究課題/領域番号 |
21K13689
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
上野 雄己 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 特任助教 (70793397)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | レジリエンス / 生涯発達 / 予測因子 / 介入プログラム / 大規模調査 |
研究成果の概要 |
本研究では日本人を対象とした,レジリエンスの生涯発達を予測する因子を明らかにすることを目的とし,質問紙法に基づく横断・縦断調査によって定量的に検討を行った。具体的な結果として,レジリエンスは社会人口統計学的要因や生活習慣,環境要因,Big Five パーソナリティ,マインドフルネスと多様な因子と関連を持つことが確認された。本研究では多様な属性を持つデータをもとに検討しており,社会人口統計学的要因を統制しても関連がみられ,生涯を通し個人のレジリエンスを予測する因子を明らかにすることができた。一方で,こうした研究結果を踏まえた介入プログラムの開発と効果検証は行えておらず,今後の課題とされる。
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自由記述の分野 |
パーソナリティ心理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
予測不可能なVUCAの時代において,特性としてのレジリエンスが持つ多次元的な効果について注目がされてきた。一方でこうしたレジリエンスを生涯予測する因子は検討されていないことや,個人の状況を鑑みた包括的なアプローチはされてこなかったことが指摘される。そうした中で本研究の結果から,個人を取り巻く内外の多様な因子からレジリエンスが影響を受けている可能性が考えられた。そのため,レジリエンスに対する介入を模索していく中で,ある一側面的な支援をするのは効果的ではない。個々人が置かれる立場や環境,普段の生活・習慣,心理的な状況・特性など個々の要素を総合的に捉え,包括的に支援していく必要性があるといえる。
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