研究実績の概要 |
本研究は、思春期・青年期の友人関係の発達と適応の基礎研究として、自尊感情の変動性と友人関係の発達的変化、および、それらの因果関係の実証的解明を目指すものである。 2021年度は、中学生から大学生を対象に3年間のパネル調査を実施するための準備を行った。まず、仮説や使用尺度を再検討し、新たに使用することにしたLifespan Self-Esteem Scale (Harris, Donnellan & Trzesniewski,2018)を邦訳して原著者へ使用許可を得た。また、友人関係以外の対人関係の影響も考慮するため、中学生と高校生には養育者との関係を、大学生には異性の友人関係と恋人関係をNetwork Relationships Inventory(Furman & Buhrmester, 1992)で併せて測定することにした。この研究計画について、所属大学の研究倫理審査委員会で承認を得た。 調査実施の計画について、大学生には2022年5月に1回目の調査を実施予定である。一方、中学校と高校では、3年に渡る調査で負担が大きいことや、コロナ禍のため協力する余裕がないなどの理由から協力が得られず、調査実施の調整が難航している。現在も継続して、中学校と高校への調査依頼を進めている状況である。
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