研究課題/領域番号 |
21K13714
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研究機関 | 立正大学 |
研究代表者 |
武部 匡也 立正大学, 心理学部, 特任講師 (90823097)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 摂食障害予防 / 痩身プレッシャー / 食行動異常の二過程モデル |
研究実績の概要 |
当該年度に実施した研究成果として,「思春期女子における食行動異常の二過程モデル―中・高・大学生の比較―」を日本摂食障害学会誌に投稿したことが挙げられる。この研究は,思春期女子に対する摂食障害予防プログラムの開発の基盤になるもので,現在査読が進行している。 上記の研究結果によって,中学・高校・大学で統一の摂食障害予防モデルを構築することができた。これまではそのモデルに基づいて大学生を対象にしたプログラムの効果検証が実施されてきたが,この研究成果によって,そのプログラムを中学・高校にまで適応できる可能性を示した。 具体的には,高校生は大学生と摂食障害のリスク要因に大きな差異は認められなかったため,ほとんど同様の内容で実施することができると思われる。一方で,中学生は高校・大学とは異なって,日常生活の中で抱えるネガティブ感情が強く摂食障害の症状に影響を与えていた。そのため,中学生においては,ネガティブ感情の対処に関する内容を強調してプログラムを改変することで,より有効性の高いプログラムになる可能性がある。 今後は,上記の知見に従って,中学生と高校生に対するプログラムの効果検証を進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
申請者が育児休業を取得した影響で,全体の進行がやや遅れている。特に,介入プログラムの実施を依頼していた中学・高校とのやり取りも一時的に中断することになってしまい,復帰後にスムーズにプログラムの実施依頼と許可が進むのか不明な現状である。
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今後の研究の推進方策 |
女子中学生・高校生に対するプログラムを開発するにあたっての基礎的な知見が揃ったため,プログラムの内容の精査に入る。各発達段階の特徴に合わせて,プログラムの内容を調整する。また,プログラムの実施について,中学・高校と再調整を行う必要があるため,その依頼をこれからしていくこととなる。
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次年度使用額が生じた理由 |
育児休業を取得していた影響で,研究計画を一時中断せざるを得なかったため
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