研究課題/領域番号 |
21K13735
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研究機関 | 東京家政大学 |
研究代表者 |
水野 雅之 東京家政大学, 子ども学部, 期限付講師 (60770047)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 慈悲の手紙 / コンパッション・フォーカスト・セラピー / セルフ・コンパッション / 筆記表現法 |
研究実績の概要 |
2021年度の研究の目的は,慈悲の手紙による介入プログラムの素案を開発・評価することであったが,「現在までの進捗状況」の欄で述べた理由により,研究の遂行がやや遅れている。慈悲の手紙による介入については,一定の手続きは定められているものの,細かな教示には違いがみられる。そこで,2021年度は研究参加者のリクルートの課題がクリアでき次第,研究を進められるよう,先行研究で実施されている,慈悲の手紙の教示について,コンパッション・フォーカスト・セラピーやセルフ・コンパッションに関するワークブックや先行研究をレビューした。 その結果,コンパッション・フォーカスト・セラピーやセルフ・コンパッションに関するワークブックや先行研究によって,慈悲の手紙の教示内容が異なることが明らかになった。より具体的には,(1)同じ立場の友人に対して何を言うか,友人があなたに何を言うかを考える教示(たとえば,Shapira & Mongrain, 2010),(2)慈悲を持った友人からのメッセージを考える教示(たとえば,Neff, 2011; Stern & Engeln, 2018)と大きく2つの種類の教示に分類できることがわかった。 そのため,今後,2021年度に実施予定であった研究を実施するにあたっては,予備調査などでこれらの複数の教示の理解しやすさやイメージのしやすさを検討するとともに,それぞれの教示によるメンタルヘルスへの効果の違いなども検討する必要があると考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍のため,研究参加者のリクルートに目途が立たず,研究参加者に安全に研究に参加いただけるよう,研究の計画を練り直している。また,研究機関の異動が予定されたため,研究機関の異動後に倫理申請を行うこととした。
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今後の研究の推進方策 |
今後,昨年度に実施予定だった研究と今年度に実施する予定だった合計2つの研究を実施する。また,研究実施に関するホームページの開設を予定していたが,より簡便に利用できる既存のプラットフォームを利用することとし,より効率的に研究を遂行する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度の研究計画に遅れがあるため,2021年度に実施予定であった研究に関係する助成金額を翌年度使用額としたい。2022年度には,2021年度に実施予定であった研究と2022年度に実施予定であった研究を遂行する予定である。
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