研究課題/領域番号 |
21K13781
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
板場 綾子 東京理科大学, 教養教育研究院葛飾キャンパス教養部, 講師 (10801178)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | AS 正則環 / コシュール多元環 / Calabi-Yau 多元環 / Beilinson 多元環 / 非可換射影スキーム / AR クイバー |
研究実績の概要 |
任意の3次元quadratic AS正則 環Aに対して, あるCalabi-Yau AS 正則環Sが存在し, AとSは次数付き森田同値であることを示した。これはAの非可換射影スキームを研究することはSの非可換射影スキームの研究することへ還元できることを示唆する結果を得ていたが,この研究の応用として、全ての3次元quadratic AS正則環Aに対して、本研究の意味での「非可換射影平面(Aに付随する非可換射影スキーム)が中心上有限生成になること」と、幾何の自己同型のノルムという概念が有限であることが同値であることを示した。Aが中心上有限生成であることと、幾何の自己同型の位数が有限であることが同値であることを、Artin-Tate-Van den Bergh が証明したが、本研究の結果は彼らの結果の圏論的な意味での拡張であるといえる。さらに本研究結果の系として、幾何の自己同型のノルムが1または無限大であることと, 非可換射影平面がfat point とよばれるA上の加群を持たないことと, 多元環の表現論の考察対象である、Aに対応するBeilinson algebra 上のsimple regular moduleの同型類が射影平面内のでパラメトライズされることが同値であることを得た。本研究は静岡大学の毛利出氏との共同研究であり、本年度The Canadian Mathematical Bulletinにおいて出版された (online first view)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題の中心テーマのひとつに関した結果も得て、こちらを国際誌に出版することができたためである。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策は、本研究課題の1つのテーマの完成に向けた研究に取り掛かる。3次元quadratic AS正則環 Aに対応するBeilinson algebra のAuslander-Reiten 理論での振る舞いを考察し, 多元環の表現論の手法を用いてAR-quiver におけるregular module を考察し,先行研究で射影平面内の3つの直線が三角形をなすときに対応する幾何的代数(Type S) のときに regular module たちは AR-quiver の中で幾何でパラメトライズされることが証明されているが,他のケースも同様のことが示せるかどうか予想をした。 さらにこれらはAに対応するBeilinson algebra 上のsimple regular module がIyama-herschend-Oppermannの意味での2-representation tame 型であることが同値であることを予想した。この予想の解決の足がかりとして、3次元quadratic AS正則環 A の中心の生成元をTypeNC 以外のケースで直接計算することにより特定することができた。今後はTypeNCのケースでもAの中心の生成元を特定し、さらに上記の予想の解決に向けて準備をする。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染症拡大防止のため,実際に現地に赴いての研究打ち合わせや研究集会などに参加や講演がほとんどできなかった。次年度使用分は,2022年に実施する出張旅費や研究打ち合わせの経費等に使用する。
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