研究課題/領域番号 |
21K13789
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
石川 卓 京都大学, 数理解析研究所, 助教 (70845742)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | symplectic field theory / contact homology |
研究実績の概要 |
本研究の最終的な目標は、symplectic field theoy や contact homology を具体的な contact 多様体に対して計算、評価する方法を手に入れることと、それを用いた応用の構築である。そのための一歩として、当該年度では、最も単純な contact 多様体の一つである球面の contact homology についてより詳細な計算を行った。球面の contact homology 自体はすでに知られている。例えば標準的な contact form を ellipsoid に入れたものの場合、各周期解がそのまま球面の contact homology の生成元となる。ellpipsoid の成分ごとの半径を変えればその新しい周期解たちにより球面の contact homology を表示できるが、ellipsoid の半径が異なれば、この表示が同じになるとは限らない。実際、まだ完全な計算は終えていないが、一般に表示が全く異なる形になることが当該年度の研究で分かっている。このこととは他に、球面の連結和に対応する symplectic cobordism が定める contact homology 間の関手の計算も行った。この計算もまだ一部分しかできていないが、標準的な球面の Bott-Morse 型の contact form に対して計算を行っているので、上の結果と合わせれば、ellipsoid による contact homology の表示の場合の連結和の関手も計算できるはずである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
球面の contact homology 自体は単純に表示できるので、それらの間の関係も比較的単純に計算できるであろうと考えて研究を始めたが、実際に行ってみると想定よりも難しく、やや時間がかかっている。とはいえ研究は徐々に進んでいるので、もう少し時間をかければ解明できると思われる。
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今後の研究の推進方策 |
ひとまずは、現在行っている球面の contact homology に関する計算を行う予定である。順序としてはまず異なる ellipsoid による表示同士の関係を計算し、そののちに球面の連結和の定める symplectic cobordism の contact homology の計算を行う予定である。これらが終了後、まずはこの計算結果の応用を研究する。その後はより一般の場合の contact homology や symplectic field theory の計算を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ等により海外国内問わず出張が行われず、今年度は旅費として請求していたすべての研究費が使われなかった。そこで、来年度に状況がどのようになるかわからないが、今年度の未使用分をそのまま来年度に持ち越すことにしたので、次年度使用額が生じている。
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