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2022 年度 実施状況報告書

Macdonald及びRuijsenaars作用素に対する固有値問題の代数的解析

研究課題

研究課題/領域番号 21K13803
研究機関第一薬科大学

研究代表者

大久保 勇輔  第一薬科大学, 薬学部, 講師 (20869036)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2026-03-31
キーワードVirasoro代数 / Macdonald多項式
研究実績の概要

Virasoro代数の超対称化の一種として, N=2 super Virasoro代数という代数がある. 通常のVirasoro代数には, Macdonald多項式と相性の良いq-変形(複素パラメータqを付け加えた変形で, パラメータqのある極限によって元の代数が復元される代数)が知られているが, 今年度は, このq-変形の類似としてN=2 super Virasoro代数のq-変形について調べた.
この代数のq-変形の基本構造は, q-変形Virasoro代数と同様に, 自由場表示によって与えることができる. 一般論として, q-変形をした代数はq-変形前と表現論が平行に成り立つことが期待される. 特にこの種の代数(Virasoro代数を拡張した代数)では, Kac行列式の因子化や特異ベクトルの存在について, 変形前と同様の性質が保たれるべきである. これらの表現論的な側面において, いくつかの予想が与えられており, その証明について研究した. ただし, 完全な証明には遮蔽作用素を用いた特異ベクトルの構成を積分路を含めた上で議論する必要があり, これについてはq-変形前のVirasoro代数やsuper Virasoro代数においても複雑なため, 未だ完全な証明には至っていない.
その他には今年度は昨年度に継続して, C型のq-Toda関数の明示公式(ヤング図が鈎型の場合)について解析した. 特に昨年度においては有限変数の場合における明示公式を証明したが, 今年度はこの公式を無限変数に拡張するための解析を行った.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

担当授業の増加, 新学科設立のための準備など研究以外の業務が増えたため, 研究に取り組む時間をあまり確保できなかった.

今後の研究の推進方策

今後は本年度の研究を継続して, N=2 super Virasoro代数のq-変形について考察したい. 特に, 遮蔽作用素を用いた特異ベクトルの構成, Whittakerベクトルの存在とその内積, 直交多項式などとの関係性について調べる.

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルスの影響で, 学会への参加や研究打ち合わせを控えたため. 翌年度は感染対策なども緩和されてきているため, 研究打ち合わせなどの旅費や, PCの購入費用に充てる.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] Koornwinder作用素の自由場表示とSergeev-Veselov型の変形2022

    • 著者名/発表者名
      大久保勇輔
    • 学会等名
      神戸可積分系セミナー
    • 招待講演

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公開日: 2023-12-25  

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