これまで局在や多体局在現象は不純物ポテンシャルに起因して起きるものと考えられていたが、本研究においてはフラットバンド上のコンパクト固有状態の存在や多体相互作用によって並進対称性を保ったまま局在や多体局在現象が起きるという実例を示した. この成果は従来の局在物理では考えられていなかった新奇な局在の発現機構を例示したという点で学術的意義がある。また、このような多体局在現象は初期の量子状態を保護する機構も持っており今回の不純物ポテンシャルによらない局在現象の発現は単一サンプルで初期の量子情報の保持につながる可能性がある. この性質は量子デバイスの開発などへの応用も期待され社会的意義もある.
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