現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本研究では、ゼロ次元系の点ギャップトポロジーに対する強相関効果を解析し分類学が強相関効果によって変更を受けることを明らかにした[T. Yoshida et al., PRB (2021)]。この研究では世界に先駆けて成果を挙げる事が出来た。また、強相関効果によって近藤絶縁体の表面に例外点がみられることを明らかにできた[R. Peters PRB (2021)]。以上の成果は本課題の申請時に計画していた研究である。 上述の結果に加えて計画当時には予定していなかった成果もあげることができた。具体的には、三重例外点などの多重例外点が対称性の効果によりトポロジカルに非自明な構造を有することを明らかにした[P. Delplace et al., PRL (2021)]。また、非エルミートハミルトニアンの固有値方程式に対し、判別式を考えることで多重例外点の特徴づけも行った。この研究をさらに発展させ例外点に対する対称性指標を導入した[T. Yoshida et al., PRB (2022)]。以上の研究の他に、進化ゲーム理論で記述される系におけるトポロジカル現象も開拓することができた[T. Yoshida et al., PRE (2021), T. Yoshida et al., Sci. Rep. (2022)]。 以上の研究成果に加えて、平衡強相関系において例外点の発現に関する解説記事や二次元の超伝導体におけるトポロジーの研究でレビュー論文を上梓できた。 これらの理由から当初計画していた以上の成果を挙げることができたと考えている。
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