研究課題/領域番号 |
21K13862
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分13020:半導体、光物性および原子物理関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
周 健治 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (70881233)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 反粒子 / ポジトロニウム / レーザー冷却 / レーザー / 光周波数変調 / 量子電磁力学 / 対称性 |
研究成果の概要 |
最も精密な物理理論のひとつである量子電磁力学の検証と、宇宙から反物質が消えた謎の解明をすべく、電子とその反粒子である陽電子とが束縛してできた原子―ポジトロニウム(Ps)―を冷却可能なレーザーを開発した。Psは水素原子の約1000分の1しかない低質量性と、100ns程度の短い寿命を有するため、レーザー光の周波数・時間両領域における特性を従来にない方法で制御することが必要だが、本研究では光周波数変調技術の深化によりこれを解決した。
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自由記述の分野 |
量子エレクトロニクス
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果により、Psを1K以下の極低温へ冷却することが可能となり、Psの高い温度が大きな不確かさを生んでいた分光測定の高精度化や、原子コヒーレンスが向上することでPs干渉計の実現への応用が拓ける。これにより、暗黒物質の存在をはじめとする現代物理学の問題の解決や、反粒子にまつわる謎の解明が期待される。両者とも、新現象の発見の傾向が見られるなど、国内外の機関において熱心に研究がなされており、本研究は高い注目を集めると考えられる。
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