Qカーボンは,高い炭素sp3割合を有し,強磁性の超硬質アモルファスカーボンである。本研究では,異なる2つのプラズマ源から成るプラズマ成膜法を用いることで,薄膜状Qカーボンの創製を目指した。フィルタードパルスアークプラズマ成膜装置をベースとし,高周波電圧を印加可能な基板ステージを作製した。アークプラズマ成膜では,3.14 g/cm3の高い膜密度を持つアモルファスカーボン膜が得られた。また,基板ステージを電極としてRF水素プラズマを生成した。本研究により,パルスアークプラズマ成膜装置内に,RFプラズマの生成が可能であることを示した。今後は,2つのプラズマ源を併用し,Qカーボン薄膜の創製を試みる。
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