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2021 年度 実施状況報告書

太陽系外惑星の撮像データに適用する新たな画像処理法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K13961
研究機関大分大学

研究代表者

小西 美穂子  大分大学, 理工学部, 講師 (30780952)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
キーワード太陽系外惑星 / 画像処理
研究実績の概要

多数の太陽系外惑星が発見され、惑星系の存在が普遍的なものとなった現在、個々の惑星の性質・特徴の詳細を知ることが重要となっている。そのような情報を得る手法の一つとして、惑星自身の光を直接検出する直接撮像法が挙げられる。しかし、この観測手法での惑星検出は技術的な困難が多いため、恒星から離れた(数十天文単位以遠)巨大ガス惑星が数例検出されるにとどまっている。より恒星に近く低質量な惑星を検出して取得したスペクトルの情報からその性質を調べるためには、観測装置の性能向上だけでなく、観測で得られたデータに対してより最適な解析を施すことも重要である。一般的に、直接撮像法の観測データはADI (Angular Differential Imaging)法で取得されている。現在ではPCA (Principal Component Analysis; 主成分解析)などの手法を用いて、恒星光の軽減が施されている。しかし、この画像処理手法では各画像間で惑星の位置が異なること、すなわち時間情報を有効に使用できていない。時間情報を画像処理に加え、検出限界を向上することが本研究の目的である。
本年度は、まず手始めとして、現在主流のPCA以外のデータ科学の手法であるICA (Independent Component Analysis; 独立成分解析)やSVD (Singular Value Decomposition; 特異値分解)の適用を試みた。しかし、現在の手法の検出限界を十分に上回るような成果は得られなかった。引き続き問題点を洗い出し、改良を行う予定である。また、新しい観測装置をはじめとした最新の観測データの取得も随時行なった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究計画では本年度中に新たな手法を開発し、解析用のコードを整備することを目標としていた。しかし、十分だと思われる手法の検討が未だ完遂していないため、計画は遅れていると考える。

今後の研究の推進方策

引き続き、手法の開発に尽力する。次年度では、観測データに対する前処理の詳細についても検討し、データセットに対する違いなども考慮に入れて、最適な手法の構築を目指す。また、最新の観測データの取得も引き続き行っていく。

次年度使用額が生じた理由

本年度は、発表するに十分な成果が得られなかったことにより、論文投稿や学会発表用に割り当てていた経費を使用しなかった。次年度は成果の発表を確実に行うことを目指し、また本年度の繰越額はデータ取得のための観測用の経費などに使用する予定である。

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公開日: 2022-12-28  

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