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2022 年度 実績報告書

マグマエイジングレオロジーのメカニズム解明と溶岩流プロセスに与える影響の評価

研究課題

研究課題/領域番号 21K14017
研究機関国立研究開発法人防災科学技術研究所

研究代表者

黒川 愛香  国立研究開発法人防災科学技術研究所, 火山防災研究部門, 特別研究員 (40784715)

研究期間 (年度) 2022-02-01 – 2023-03-31
キーワードマグマ / レオロジー / エイジング / CT / X線
研究実績の概要

結晶とメルトの混合物である固液マグマの流動や変形に関する特徴(レオロジー)は,一定温度・圧力下であっても結晶同士の相互作用の影響を受けて時間的に変化する.特に準備状態からの経過時間に依存する特徴変化(エイジング)は,マグマの流動開始・停止に関わる重要な現象であり,火山の火道浅部にあるマグマを高粘性化させて噴火の爆発度を上げ得る.エイジングはマグマの場合,結晶同士が凝集してクラスターを形成することに起因すると考えられている(Kurokawa et al., 2022).しかし先行研究では急冷した実験サンプルを用いた観察を行っているため,実際のエイジング過程においてどのように結晶が凝集し,クラスターを形成するのか,つまり具体的な結晶クラスターの形成メカニズムやその要因は明らかにされていない.また,急冷がサンプルの内部構造に影響を及ぼしている可能性も否定できない.
そこで本研究は,X線を利用したマグマ内部構造の時間変化の3次元観察(4D-CTと呼ぶ)を行い,マグマにおけるエイジング過程やその要因を明らかにすることで,より現実的なマグマや溶岩の非定常状態での流動を再現し,レオロジー変化が噴火現象に与える影響の推定を行う目的で実施してきた.
本年度は,4D-CTに向けた実験系を設計・構築し,大型放射光施設SPring-8にて電気炉の設置,およびサンプルとアルミナ容器を投下撮影した場合の最適条件(使用X線エネルギー,投影数などの撮影条件等)を決定した.また条件が満たされれば1000℃付近の高温下で実験が行えることも実証された.今後この実験系を用いた4D-CTを実施することにより,マグマレオロジーの複雑な時間依存性を可視化できると考えている.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Aging in magma rheology2022

    • 著者名/発表者名
      Kurokawa, A.K., Miwa, T. & Ishibashi, H.
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 12 ページ: 10015

    • DOI

      10.1038/s41598-022-14327-2

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Aging in magma rheology -an example of aphyric basaltic andesite lava produced by the 1986 Izu-Oshima eruption-2022

    • 著者名/発表者名
      黒川愛香、三輪学央、石橋秀巳
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合大会

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公開日: 2023-12-25  

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