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2023 年度 実績報告書

ナノ繊維添加によるハイブリッドCFRTPの接合強度・耐久性発現メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K14060
研究機関福岡大学

研究代表者

松本 紘宜  福岡大学, 工学部, 助教 (50850070)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード射出オーバーモールド / 接合強度 / ナノ繊維 / 結晶化度
研究実績の概要

今年度は金型の加熱・冷却システムを構築し,ヒート&クール成形が可能となった.本年度は,バレル温度の影響,金型温度の影響,インサート用のCFRTPの結晶化度,CNTの添加濃度の影響に着目し,それらの因子と接合強度の相関関係について調査した.
樹脂温度と金型温度の影響については,成形時の接合部の樹脂温度が高くなるように条件を設定すれば接合強度が増加する傾向がみられた.接合界面部の温度を金型温度とバレル温度の平均値として仮定したところ,金型温度を変更した場合とバレル温度を変更した場合とのデータは同じラインに乗らないことが示された.この要因については実際の成形時の樹脂温度の測定や樹脂圧力についての測定が必要であり,シミュレーションと照らし合わせて考察を深める必要があることを示唆している.
インサート用のCFRTPの接合部の結晶化度については,ヒートプレス後の冷却速度を調整することで変化させた.また,CNTの濃度も変化させて,これらが結晶化度に及ぼす影響についても調査した.冷却速度が-10℃/minの冷却速度が遅い条件では,CNT添加によって結晶化度は増加する傾向を示し,接合時にポリマーの溶融エネルギーが増加するために接合を阻害する可能性が示された.一方,急冷の場合は,CNTを添加していたとしても結晶化度は低下した.接合強度に及ぼす影響を見ると,冷却速度が-10℃/minの場合は,CNT添加率を0から3.0%に増加させたところ,破断力は528.4Nから576.1Nに約9%向上した.一方,急冷条件の場合は,CNTの添加率と接合強度に明確な関係は見られなかったが,CNT未添加の場合に620.7Nを示し,CNT添加率0.5%で最大値666.8Nを示しさらなる向上がみられた.よって,インサート基材の急冷とCNTの添加によって接合強度の向上が可能になることが示された.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] プレス成形の冷却速度が炭素繊維強化ポリプロピレンの結晶融解挙動に与える影響2023

    • 著者名/発表者名
      松本紘宜, 内藤優紀, 高倉健太郎, 森山茂章, 山辺純一郎
    • 学会等名
      日本材料学会九州支部 第10回学術講演会

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公開日: 2024-12-25  

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