研究課題
深層学習の一種である深層生成モデルを用いて、機械部品の形状を生成させる方法を構築した。特にVAEとGANを組み合わせたVAEGANを用いることで、精度よく所望の部品形状を創出できることを示した。さらに生成された形状がどれだけもっともらしいかを示すためにBayesian Deep Learningに基づいて不確実性を評価する手法を構築した。しかしながらこれらの手法で生成される形状では、所望の性能値を指定してそれに合った形状を出力させるが、その際の誤差が大きいという課題があった。これは機械学習が物理方程式を理解できないことに一因がある。そこで物理方程式を満足する結果を生成させるPhysics Guided GANという方法を構築し、大幅に精度を向上させることに成功した。この手法は、微分可能性や、プログラムの実相の状態にかかわらず、任意の物理モデルを使用することができ、適用範囲が広いという特徴がある。また深層強化学習について、複数の制約条件や目的関数に対してパレート最適解を効率的に求められる手法を構築した。同時に強化学習の行動の根拠を評価するため手法も構築した。本研究により、データ駆動型設計の基礎的な枠組みを構築することができた。また単にデータだけを扱うのではなく物理方程式との関係をうまく機械学習モデルに入力する必要があることなど、いくつかの課題を示したと同時にそれらの課題に対して解決の方向性を示すことができた。
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