研究課題/領域番号 |
21K14082
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研究機関 | 松江工業高等専門学校 |
研究代表者 |
佐々木 翔平 松江工業高等専門学校, 機械工学科, 助教 (80877803)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 気泡塔型反応装置 / ボイド率 / 均質気泡流 / 非均質気泡流 |
研究実績の概要 |
本研究では,気泡塔幾何学形状(塔幅・塔高・気相分散器形状)を実験パラメータとして,系統的な気泡塔内気液二相気泡流流動特性実験データベースを構築する.本データベースに基づき,気泡塔幾何学形状パラメータが塔内流動様式の形成と遷移に及ぼす影響をモデル化し,幾何学形状と流動様式との相関を総合的に評価できる運転指標を提唱する. これまでに,孔径,孔数,孔割合の異なる種々の気相分散器を製作し,これら分散器を気泡塔底部に設置し,各々の流動状態の違いを可視化画像から確認するとともに,気泡塔内平均ボイド率を取得した.これまでの実験データを整理した結果,①塔内の流動状態は,気相体積流束が0.04 m/s以下では均質気泡流が,気相体積流束が0.04 m/s以上では非均質気泡流へと移行する遷移域が形成される,②均質気泡流では,同じ孔径において,ボイド率はほとんど孔割合に依存しない,③遷移域からは同じ孔割合において孔径増加に伴いボイド率は低下する,④孔割合減少に伴い,初期液位がボイド率に及ぼす影響は大きくなる,⑤孔径の増加に伴い,初期液位がボイド率に及ぼす影響は大きくなる,ことが示された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和3年度では気相分散器がボイド率に及ぼす影響について概ね理解することができ,おおむね順調に計画通りに研究を遂行できている.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,気相分散器が局所データに及ぼす影響を調べるとともに,塔径および塔高さボイド率に及ぼす影響を調べていく.系統的な実験データベースの構築を推進する.
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次年度使用額が生じた理由 |
ハイスピードカメラは納品されたが,その他購入予定であったデジタル流量計等の物品がコロナの影響で年度内の納期が難しい状況であったため,次年度の購入を検討しているとともに,コロナで学会及び県外打合せを中止にしたため,次年度使用額が生じた.
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