固液界面の微細気泡が介在する熱流動現象は工学上の有用性が高い一方で,観察が難しいことから基本的性質や挙動に不明な点が多く,気泡周囲の熱流動場に関する計測技術の発展が望まれている.本課題は蛍光分子の回転運動に伴う偏光解消特性に基づく温度計測原理と全反射蛍光観察を組み合わせた全反射蛍光偏光法を提案し,固気液三相界面近傍に適用を試みた.単相流中で計測の妥当性を示すとともに,気液界面における光の反射や壁面と色素間の相互作用が計測に与える影響を明らかにし,今後の計測技術開発において重要な知見を得た.また,上記の知見を活かした新たな表面温度センサーや蛍光信号の増強が可能な蛍光プローブの開発にも取り組んだ.
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