研究課題
若手研究
成果は大きくわけて2つある。1つは、電気自動車(EV)群の充電需要予測の理論構築である。確率的予測区間を生成するための機械学習手法を開発し、その有効性を示した。また、最適充電行動のための予測精度が重要であることを確認した。2つ目は、多数のEVの最適充放電アルゴリズムにおける計算量低減の理論構築である。複数のEVを仮想的に一つの大容量EVとして扱う手法を開発し、実用的な計算時間での充放電スケジュール計算を実現した。さらに、売電利益を最大化する充放電の最適化アルゴリズムを構築した。
スマートグリッド
太陽光発電の普及が電力需給バランスの維持を困難にしている。低コストでこの問題を解決する方法として電気自動車(EV)を用いた制御が注目されているが、多数のEVの制御には不確定性の高い充電需要の予測と計算量の増加という課題がある。本研究では、これらの課題に対応するため、EVの充電需要を確率的に予測し、その誤差を考慮する新たな理論を構築した。また、充電制御の計算量を低減する方法を開発した。これらの理論は、電力系統の調整力を確保するためのEV充電制御技術の社会実装に貢献する。