研究課題/領域番号 |
21K14183
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
末岡 裕一郎 大阪大学, 工学研究科, 助教 (50756509)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 自律分散システム / 群ロボット |
研究実績の概要 |
本研究では,群れのナビゲーション問題を取り扱う.群れのナビゲーションは,群れをある地点から別の地点まで誘導するタスクであり,群れを分けて別の地点にそれぞれ誘導する問題も含まれる.今回は,犬が羊の群れを誘導するシープドッグシステムをヒントにした.シープドッグシステムは,大規模な羊の群れを少数の犬で誘導するシステムであり,犬をナビゲータ,羊をワーカーと見たて,群システムを構築した.そして,犬側(ナビゲーター)がワーカー群を分割するコントローラを設計し,シミュレーションによってその妥当性を検討した. その結果,ワーカー群をナビゲーターによって群れを目標地点まで誘導できること,また2つの群れに分けて誘導できることも示した.この際に,ワーカー群の脳をとことんシンプルにしても,ナビゲーションが成功することがわかったため,ワーカーにはナビゲーション後の現地のタスクに計算機のリソースを割けることがわかった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究目的に対して,システムの設計やコントローラの設計も順調に進んでいる.
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今後の研究の推進方策 |
群れを分ける「コントローラ」をより詳細に検討していく.具体的には,群れを細かく見ていくことで,よりきっちりと分けることができる.その一方で群れをラフに見ていくと,群れをおおよそで分割することができる.この2点に対して,ロボットの計算機コストを考え,コントローラとナビゲーションの性能を考えていく.また,誘導するロボットの数が多くなったときに,それに伴いロボットコントローラをどのように改良する必要があるか,実世界への応用を狙ったときの課題についても検討を進める.
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