超伝導線材における縦磁界効果は臨界電流を飛躍的に向上する手段として注目されているが、縦磁界臨界電流に対する人工ピン・酸素欠損の影響は明らかになっていなかった。本研究にて酸素欠損導入による超伝導特性の変化を明らかにした結果、人工ピンの導入や面間コヒーレンス長の縮小などを通じて面内横磁場に対する臨界電流値を向上させることで、超伝導線材の特性を向上できることが示唆された。 また、Bi2223線材・K-Ba122線材の臨界電流に対するひずみや粒界・球状ピンの影響を定量記述を実現したことで、マグネット等の設計が容易になる。 本研究で得た成果を踏まえた線材設計の最適化により、超伝導線材の特性向上が期待される。
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