ゴム・樹脂・金属を含む複合材料の耐衝撃性・制振性といった動的応答の制御を目的として,既往のトポロジー最適化理論を拡充した.はじめに,複合構造物の動的応答,特に材料由来の減衰特性を制御するという目的のもと,最適化問題設定および感度解析の定式化を行った.次に樹脂・金属の特徴である塑性変形を含む材料構成則を導入するため,弾塑性材料と非弾塑性材料を組み合わせた仮想的な材料モデルを提案し,異種複合材料のためのトポロジー最適化のフレームワークを構築した.最後に滑らかでない応力-ひずみ関係に由来する収束計算の不安定問題に対処するため,下負荷面モデルを応用した安定化手法について検討した.
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