研究課題
若手研究
断面辺長比1と6の矩形断面について,数値流体解析を利用することで,断面周りに形成される流れ場のもとで粒子がどのように輸送されて付着に至るのか,詳細に検討した.また,矩形表面の圧力から得られる物理量を利用して,付着量を推定するための手法を提案した.さらに,低温実験室における着雪実験を通じて,壁面に衝突した粒子の付着率に対する粒子速度や衝突角度の影響を明らかにした.
風工学,橋梁工学,維持管理工学
橋梁の維持管理の観点からいえば,付着塩分量さらには部材の劣化の程度が重要であり,ある意味では塩分が付着に至る過程はどうでもよい.そのような状況において,あえて付着に至る過程に着目し,そこに潜む物理現象を解明したことに大きな意義がある.また,物体に接近する粒子は,その一部は物体を迂回したり,衝突はしても跳ね返ったりするが,そのような違いが十分に考慮されることは少ない.本研究では様々な手法を利用して厳密な付着率に取り組んでいるという点で大きな意義がある.