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2023 年度 実施状況報告書

テレワーク普及下の社会経済活動の集積・分散メカニズムに関する数理モデル研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K14268
研究機関東京都立大学

研究代表者

大平 悠季  東京都立大学, 都市環境科学研究科, 助教 (60777994)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード土木計画 / 社会ネットワーク / 通信 / コミュニケーション / 交通ネットワーク
研究実績の概要

本研究は,テレワーク等の多様な働き方が広く認識・導入された社会において,通勤や業務コミュニケーションに関わる変化と望ましいコミュニケーション水準を達成するための交通政策的知見を得ることを目的として理論モデル分析と数値分析を行うものである.
上述の目的の達成のために,研究テーマ全体をサブテーマA「社会ネットワークとコミュニケーション手段分担を考慮した交流活動水準選択モデルの構築」,サブテーマB「立地選択を内生化した枠組みへの拡張」,サブテーマC「集積の経済を考慮した立地均衡モデルの構築・解析」の3つに分け,2023年度にはサブテーマBの理論モデルの拡張に取り組んだ.
企業を想定した経済主体が社会ネットワーク(取引ネットワーク)上でつながる相手との交流水準ならびに立地を2段階で選択する状況をモデル化した.その際に,前年度に構築したベースモデルでは2地域を想定していた多地域に拡張し,多様な交通ネットワークを表現可能なモデルとした.モデルの解析により,交通ネットワークの位相幾何学的構造が社会全体の交流活動水準や社会厚生に及ぼす影響を明らかにした.
また,サブテーマBの一部として交通ネットワーク整備と交通量の関係についての実証研究を別途実施した.東京都大田区および新宿区を対象とした分析から,通行空間の整備が通行量と正で有意な関係を持つことが示された.この成果は国内学会に投稿済みであり,査読付学術論文集に投稿の準備を進めている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初の計画では最終年度に入る前に数値分析を一部完了させる予定であったが,作業の遅れにより理論分析に止まっている.一方で,追加的な実証研究により研究仮説の一部を補完する成果を得たため,上記の区分の通り評価した.

今後の研究の推進方策

最終年度である2024年度は,2023年度に完了しなかった数値分析を推進するとともに,サブテーマB,Cについて政策的な観点から分析を進める予定である.2023年度までに構築した分析枠組みを用いて,コミュニケーションに内在する外部性や立地外部性を内部化するための政策シナリオに対する分析・考察を実施する.これまでに得られた学術的知見及び政策的含意を整理し,研究の総括を行う.

次年度使用額が生じた理由

2023年度は育児休業からの復職直後であり,対面形式での学会や情報収集等の機会への参加に制約があったため,そのために予定していた旅費等を次年度に持ち越した.2024年度には所属機関による支援等の活用を予定しており,より効率的な研究推進に努める.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] ビッグデータと観光行動分析2024

    • 著者名/発表者名
      大平悠季
    • 雑誌名

      土木学会誌

      巻: 109-2 ページ: 16-17

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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