研究課題/領域番号 |
21K14293
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研究機関 | 高知工科大学 |
研究代表者 |
鈴木 卓 高知工科大学, システム工学群, 講師 (20738710)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 合成構造 / 終局強度評価 / 静的載荷実験 / FEM解析 |
研究実績の概要 |
本研究は、高い耐震性と施工性の両立を可能としたCES(Concrete Encased Steel)合成構造における埋込み柱脚の開発を目指すものである。本研究成果に基づき確信に至る埋込み部の応力伝達に着目し、構造実験と三次元FEM解析を用いて当該部材の耐力評価法を革新するとともに、構造設計に適応するフレームモデルの提案を目的とする。 令和3年度は柱脚破壊先行型CES埋込み柱脚の応力伝達機構の把握を目的とした4体の試験体の静的載荷実験を予定していた。試験体は実大の1/3スケールである。実験変数は柱鉄骨埋込み深さ比(鉄骨埋込み深さを鉄骨せいで除した値)および埋込みの浅い試験体におけるベースプレートの有無である。これらの試験体は申請者の実施した既往研究の試験体を基に鉄骨の強度および寸法を増大させたものである。所属する高知工科大学における新型コロナウィルスの感染状況から構造実験は令和4年度に延期することとした。試験体自体の製作,計測計画,載荷計画および材料試験は終了している。 一方で計画時に令和4年度に実施予定であった三次元FEM解析による柱脚応力伝達機構の解明を前倒しして実施した。解析では,ベースプレートの無い試験体において埋込み部コンクリートの破壊が確認された。当該試験体の最大耐力は柱曲げ耐力と比べて低くなる傾向が確認された。この結果から構造実験において当初予定している埋込み部コンクリートの破壊の発生が予測される。 以上のことから,令和4年度終了時には当初の計画に達するものと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
前述の通り,新型コロナウィルスの感染拡大を受けて令和3年度は試験体作成のみを行い,構造実験を延期した。構造実験は令和4年度の8月頃の実施を予定している。一方で前倒しして実施しているFEM解析はモデル化の作成まで完了している。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は構造実験による応力伝達機構の影響の把握,FEM解析による設計法の開発を行う。
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