研究課題
若手研究
本研究は、社会的包摂のまちづくりに寄与するパブリックプスペースの農的活用に着目した。研究の成果は主に以下2点にまとめることができる。まず、主に高齢者が利用する農的空間に関して国内外の事例調査を行い、農的空間への関与の度合いによる多主体の意識の相違、今後の農的活動への参加意向に関する傾向、求める空間の要素、地域連携の取り組みのプロセスと課題について明らかにした。また、今後の都市部における農的空間創出の観点から、都市住民のコミュニティ獲得状況と農的空間に関する需要を明らかにした。
建築計画
分野横断的に進めることが求められる社会的包摂のまちづくりに関し、本研究は都市空間的視点およびコミュニティデザイン的視点から検討したものである。農地ではない小規模な農的空間を多主体連携により作り上げ運営していくプロセスと、主体の意識変化、今後の農的空間展開の可能性について捉えた。社会的包摂のまちづくりを進める際の一つのアプローチとしてパブリックスペースの農的活用を明確に位置づけることにつながるという点で意義を持つものといえる。