本研究では、オフィス出社とリモートワークのハイブリッドスタイルでも生産性を維持・向上するためのコミュニケーションデザインを検討するため、認知科学および組織心理学的な観点を踏まえて調査を行なった。この結果、居住環境や個人属性の違いによる在宅ワークやワーケーション的な働き方の評価の差異、プロジェクト業務を対面とリモートのハイブリッドで進める上での課題などが明らかになった。また、認知科学分野の相互行為分析の手法を援用することで、創発的なコミュニケーションの促進に資する知見も得た。これらを踏まえて実オフィスの提案につなげたことは、新たなワークプレイスのあり方を再定義する上で有益な実践であったと考える。
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